UBIDAY2017レポート -UBIらしい挑戦と失敗-

UBIDAY2017レポート
UBIらしい挑戦と失敗




こんにちは、ゲームしてますか?

さて今年も、この時期がやってまいりました。
そう、UBIDAYの季節です。

今や世界が認める大手ゲームデベロッパーでありパブリッシャー、UBISOFTのゲームのイベント、UBIDAY。
毎年11月3日祝日に、ベルサール秋葉原で行われていましたが、今回は場所を移し渋谷ヒカリエで行われました。
(アサシンクリードの発売時期の関係だったらしい)
その模様をレポートして行きたいと思います。

当ブログは大それたメディアでもないし、UBIからお金ももらってないので、正直に書きます。


<シージキッズのお話>

今年のUBIDAYは過去と比べ大きく変わった点がある、場所はもちろんだが、印象的だったのは客層だ。

新しい要素として、eスポーツのステージが開催された。
今最高にバズっている、レインボーシックスシージのeスポーツイベントが行われたのだ。

日本も少しずつeスポーツの波が来ていて、特にYouTuber界隈でレインボーシックスシージは大きな盛り上がりを見せている。
どちらかというと、プロチームのプレイヤーがYoutuber化し、その人を生で見れる、という感覚の来場者も多いのではないだろうか。
スポーツのイベントだって、大半の人はそうだろうけど...

そのような選手のファンは、YouTubeを見るような年齢層の低いユーザーが大半だ。

まぁとにかく、クラスの隅で集まってモンハンしてるような奴らが、渋谷ヒカリエで続々と集まるわけだ。
彼らは自分が行くイベントの注意事項や概要を読まないのか、それとも「みんなで行けば大丈夫っしょw」と思っているのか、ルールを守ろうとしない。

今回のUBIDAY、そのeスポーツのステージ観覧整理券が先着で配布されることになっていた。
その整理券は7時15分から配布されることとなっており、それまでは敷地内に入ることはできないという旨が、HPに記載されていた。
eスポーツの観覧券以外にも、グッズ物販、ゲーム試遊の整理券も同時に配られることになっていたので、私はゲーム試遊整理券目当てに7時ちょうどに渋谷ヒカリエにつくように向かった。

ヒカリエに続くコンコースを歩いていると、なにやら人だかりが。
嫌な予感を抱きつつ近づくとやはりヒカリエの入り口に群がっている。
三度の警備員の散らし(ここで待機するなとのアナウンス)も華麗に無視し、集まっていたのだという。
(まぁ、この手の方法だとこうなることが多いから難しい問題ではある)

よく電車に乗っていると、背の低く声変わりもしていない中学生3人くらいが、ギャーギャーと騒いでいるのを目にするだろう。そんな子らがたくさんいる。
これには非常に驚いた。

というのも、私は2012年からUBIDAYに通い続けている。全通やで。
UBIDAYといえば、TGSにゲーム目当てでくるような、メガネをかけてずっとスマホをいじっていて、なんか挙動不審な人たちがこじんまりと集まり、ゲームをしたりステージで早口で質問したりする場所だった。
取ってつけたようなリア充感のある中高生なんていなかった。
(そういう人が多いよっていう話ね)

シージキッズははまるでお祭りのように、ヒカリエのドアが開くと同時にエレベーターへなだれ込み、何が楽しいのかギャハギャハと笑いながら人混みを楽しんでいた。
愉快なこって。
会場は9Fだが、早朝は11Fまでの直通エレベーターしかないため、11Fまでエレベーターで行って、9Fまでエスカレーターで降りるよう、公式ツイッターでアナウンスがされていたが、そんなツイートなんてなんのその、エレベーターの9Fのボタンを連打するキッズ達。
ため息。
多分「押された階には止まりません」の音が聞こえないんだろう。なぜだ。

何が楽しいのか、いつもの根暗コミュ障オタク達はどこへ行ってしまったのか、と思いながらエレベーターを降りると長蛇の列。
というたいところだが、もはや列ではない。あとから来たエレベーターの人たちがわからず前へ進むため、列は乱れに乱れる。閃乱カグラ。

「ワンチャンこれ(抜かし)いけんじゃね」とささやきあうキッズ達、冗談かと思ったら本当に実行するキッズ達。
教育の敗北。

運営、いつものUBIDAYよりちょっと多いくらいかなと思っていたのかもしれない。(というか私もそう思っていた)
だっていつもUBIDAYで並んでる人なんて50人くらいしかいないんだもん。今回1000人以上はいたでしょ。
そんなこんなでキッズ達のギャハギャハトークを聞き流しつつ、ようやく整理券を手に入れる。

そんだけ並んでたのに、私の試遊整理券は60番代。つまりあんだけ並んでいたが、私を同じ目的の来場者は60人程しかいなかったわけである。
7時に並び始めて整理券を受け取ったのが9時。2時間、シージキッズと並び続けて得たが、これ、列が整理券ごとに分かれていたら、30分で受け取れてたよね。
なんとも複雑な気持ちだった。

いつものUBIDAYなら、開場30分前に行って十数人しか並んでないゲーム試遊列に並んで、ススーと入って試遊し、その後他の人のプレイをみつつゆっくりするっていうのが定石でした。
今回の試遊の目玉となる「アサシンクリードオリジンズ」と「ファークライ5」の試遊ブースはホールAの一角で行われていた。
そしてホールAではメインのイベントとしてeスポーツの大会が行われている。
で、ホールAにはそのeスポーツの整理券を持った人しか入れない。
つまり、2タイトルの試遊している人のプレイすら見ることが許されない。
これ、ゲームイベントとして一番やってはいけないことだと思う。
ましてや、この2タイトルはゲームの中でも、プレイヤーによって体験が変わってくるタイトルである。
ファークライを試遊している時、隣の人のプレイが180度違って、とても面白かった。
アプローチ方法が複数あるゲームは、プレイが共有されるべきである。
更にホールAは会場の半分ほどの面積を占めており、ここが入れない整理券を持たざる者は、それ以外のせまっちいスペースしか入ることが許されない。
もう事前応募制にしろと。(後々わかったことだが、飽きて帰る人もいるし、その分あとから何度か整理券の配布が行われていたので、難しいところではある)

本当は色んな人のプレイを見て、ファークライ5の試遊レポートを1つの記事にしようと思ったが、自分のプレイから得られた情報があまりにも少なかった。
まぁこれに関しては、お前のプレイが悪いって言われたらごめんっていうしかない、ごめん。
ステージの様子


<会場のお話>

次は会場の話。
これまで過去すべてのUBIDAYはベルサール秋葉原で行われてきた。(初回のみは地下だけでの開催だったが)
ベルサール秋葉原は1Fが広々としているため、ステージを遠目に眺めることも容易で、コスプレイヤーの方々ものびのびと写真を撮ったり交流してりしていた。
しかしヒカリエ9Fは、ホールの中でのイベントを目的とした構造になっているため、ロビーは狭いものになっている。
イメージとしては格式高いライブハウスといった印象。
そのため、狭いロビーではコスプレイヤーの写真撮影や人だかりで、道が塞がれ、行き来すらままならない状況となっていた。
これははこのチョイスが悪いと言わざる得ない。
(ラウンドテーブルのステージで、いつもの場所が抑えられなかった旨の発言が辻さんからあった。)
通路は常にこの状態

ロビーは常に混雑状態

しかし良い点が一つあった、音響だ。
eスポーツのステージイベントではシンガーソングライターの方が場を盛り上げるためにクラブ調の曲をパフォーマンスしたり、、試合の前にはかっちょええSEが入ったりした。
無駄にかっちょええのでノレるし、なんか誰か歌ってほしかった。
ロックスミスのイベントとか、KenKenさん呼んでここでやってほしい。
まぁでも、シージキッズはクラブ調の曲に戸惑ってたよ。それはそれで面白かった。


<UBIDAYらしさのお話>

しかしながら、過去のUBIDAYの雰囲気が残るステージやイベントもあった。
公式コスプレイヤーさんのパフォーマンスは、まさにホープカントリーの教会そのもので、話かけると役になりきってくれる。
写真を撮る時に「笑って」とお願いしたら「笑う?私は笑わない」と言われてしまった。さすがである。
でもシャッター切る時には良い笑顔を作ってくださった。ほんますき。

どこから来たのか聞くと、モンタナとしっかり答えてくれた。すごい(ゲームの舞台がモンタナ)

ゲームの試遊に関しては、いつもどおりの混雑具合で、やろうと思えば全部試遊できたと思う。
ラウンドテーブルの席では、スティーブ氏の口から「シージと試遊物販は分けてやるっていうのもアイディアの一つ」という発言もあった。

<総評>

今年のUBIDAYは、これまでにあった「試遊」「物販」の他に、「シージ」という大きな柱を確立した。
それ故に、失敗したと呼べる部分も在りはした。
しかし、UBIのゲームらしく、新しく挑戦したからこその失敗だろう。

現状、国内で毎年このような自社のイベントをやってくれるメーカーはない。
ましてや、いくら国内に拠点があるとはいえ、UBIの本社はフランスにあるにもかかわらずだ。
国内メーカーすらこのような機会を設けることはないのに、UBIは毎年行ってくれている。

昔に比べ洋ゲーが売れる時代になってはいるが、今日本ではスマホゲーが飛ぶように課金されている。今日も電車が止まってる。
そんななかで、CSで戦い続け、新しい体験を産み出してくれるUBIと、その日本へしっかりローカライズして発売してくれることに大きな尊敬を抱く。

本当にすごいメーカーだと思うし、それにふさわしいUBISOFT JAPANだと感じた、2017だった。
来年はドームツアーらしいので、楽しみにしています。

筆者:岡野 
sakunationninth☆gmail.com

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