共闘学園文化祭2013で公開されたPVで「自由を求める」というテーマにはワクワクさせられました。
この無機質な世界の中でどんな物語が展開されるのか、いろいろ想像したものです。
2013年12月に開催されたジャンプフェスタ2014で初のプレイアブル出展。
プレコミュ開発会議や体験版の配信、店頭体験会を経て、いよいよ6月28日。発売。
で、その完成度はどうだったのか。
宣伝が作り出していた「Vitaの代表となるようなソフト」という雰囲気。それたりうるゲームなのか!
さぁ、レッツレビュー!
今回のレビューはゲーム内容がアップデートにより追加さていくので、アップデートごとにレビュー内容の追記、修正をしていきたいと思います。
今回もロジオンと岡野、2人のレビューです。
<岡野の評>
私からはアクション、そしてユーザー間で様々な意見の出た難易度の話をメインにします。
レビューというよりは、前回のフリーダムウォーズの記事の延長のような感じです。
<アクション>ver1.03
このゲームのアクションは「アクションが繋がらない・一方通行」「存在が小さく地味」
このゲームのアクションは、茨(アンカー)・近接戦闘・遠距離戦闘・の3つを中心に展開。
そして敵はPT咎人・アブダクターの2種類。
敵の人間が大きな怪物を従えて挑んでくる。というのはゲームとしては斬新。だし映画のようでワクワクする。
しかしそれを活かしきれていない。非常に勿体無い。
まだまだ進化の余地を残すため、今回は箇条書きで行きます。
「アクションが繋がらない」
こちらの映像を見ていただこう。
これはUBIから発売された「ウォッチドッグス」のプレイ映像。
見て分かる通り「乗り越える、手をつく、飛ぶ、着地、走りだす」という動作が見事につながっている。
同社タイトルのアサシンクリードシリーズをプレイしたことのある人ならわかりやすいだろう。
ジャンルは違えど「流れるようなアクション」「動かしているだけで楽しいアクション」というのはアクションゲームの上で非常に重要。
フリーダムウォーズにはこのゲームに合ったそれが圧倒的に足りない。
一つ一つのアクションが、コンボ的な意味でも、モーションとしても繋がりが薄く、意味のない「間」を生んでいる。
これよってアクションに不自由さが生じ、没入感を殺している。
近接武器アクション後の硬直の微妙な間が、アクションの邪魔。
直感的に動かしていて気持ちのいいものでない。
オープニングでも流れるデビューPVや、ゲーム内イベントでのアクションシーンを見ても、実際にさせてくれるアクションとは程遠い。
開発者の目指していたアクションはこうではないはずだ。
「アクションが一方通行」
コンボをつなげた時のアクションがRPG的。
一回アクションを発動すると、方向の切り替えもできない。そのアクションに縛られている時間が長くなってしまっている。
切り上げ→回転しながら着地。といったアクションも、それがひとつで、融通が利かない。
切り上げ後に☓で切り下がりができたり、とアクションの自由度が欲しい。
体験版の時点ではテクニカルに立ちまわることが少なかったので気にならなかったが、討伐目的のボランティアではこれがもどかしい。
アクションに融通が利けば、こういう敵も戦っていて楽しいものになると思う。
「エフェクト的な爽快感不足」
開発者ブログでエフェクトに凝ったという旨の記事があったが、もっと頑張れないかという印象。
膝小僧を擦りむいたような音で萎える。見た目はいいとしても、もっと爽快感のある音が欲しい。
武器のカタチと音、攻撃を当てた部位の音も合っていないように感じる。
銃火器武器にも言えることで、SFチックな武器に関してはスター・ウォーズ的な音とエフェクトでいいのだが、リアル志向の武器に関しては非常にちゃち。
撃ってる感が薄い。
(据置型のFPSのコントローラ振動になれてしまっているからこう感じるのかもしれない)
「溶断」
小剣でしかできないというのはよくない。
MH4で片手剣しか乗れないようなもの。
各武器それぞれ、溶断に替わるものがあれば良かった。
この仕様にするなら小剣をデフォルト装備にして欲しいというのは欲張りすぎだろうか・・・。
溶断で残念なのは連打(or長押し)というところ。
溶断はオープニングムービーでもあったようにその様子だけ見るとカッコイイ。
が、プレイヤーが実際に操作しているのは連打だけとなるとツマラナイ。
溶断を開始すると仲間がその部位にドラッグダウンを仕掛け、それによって素早く溶断できる、複数人での溶断等、より連携できるものにして欲しかった。
「工夫のないカメラ」
上記の理由で動かしていて気持よくない、爽快感がない。と言ってきたが、カメラの工夫も足りない。というか手付かずのように感じる。
茨で飛んでいる時にカメラをクイっと傾けるだけでも「飛んでる感」が出る。
ジャストコーズ2がわかりやすい。
(もちろん距離によって角度を変える等の工夫は必要)
さらにカメラといえばロックオンも大きな問題になっている。
突然メチャクチャな方向にカメラが向き、混乱を招く。
ここで問題なのはカメラがあっちこっちいってしまうことではなく、そのカメラがどこに向いたか把握できないところ。
これはロックオンからロックオンへのカメラの切り替え速度をもう少しゆっくりすることで改善されると思う。
<難易度>
このゲームの難易度が高い。理不尽。という声をよく聞く。
筆者岡野自身、4-2の市民探索ボランティアで何度もVitaを叩きつけたくなる衝動に駆られた。
4-2の問題点は、まず最初の市民の位置が圧倒的に敵方に有利というところ。
一目散にそこへ行くことがほぼ強制されてしまっているのが残念。
更に高い塔の上の敵が爆発系武器(グレネードランチャー・ロケットランチャー)を持っているというところ。
のけぞり、吹っ飛ばし効果のある武器を高いところに立たせるのは問題外。
FPSだったら鯖アク禁になっても文句言えないレベル。
(ver1.04で敵のリスポーン間隔が長くなったそうです)
しかし冷静になってみると、このゲーム難易度は高いかもしれないけど、理不尽度は高くない。
ストーリー終了までに敵的に理不尽と感じたのは第七コードセルガーデンの火炎放射器くらい。
それを除けば起き攻めや一撃死は少なく、冷静に立ち回ればムリなく乗り越えられる難易度。
(むしろゲームには一撃死のようなスリル感があっていいと思う。
このゲームの場合、アブダクターからの一撃が全て重くスリルがインフレを起こしているが。)
このようなゲームは反復を繰り返し、慣れ、突破するのが理想だと思っているが、
ブースターや茨、味方の強化等、ステ―タスの見直しもそこそこできるため、攻略の幅は狭くはない。
そしてAIのバカさはここに絡んでくる。
体験版と違い何度もリスポーンできるわけではない。
にも関わらずリスポーンまでの猶予は短い、そして更に蘇生してくれるアクセサリは脇目もふらず駆け寄ってくれる。
その間に一回でもふっとばされたらほぼ終わり。
蘇生を待っている間にアクセサリが倒れ「蘇生優先」の指示を出しても時すでに遅し。
更に蘇生優先にしている時に倒れると、近くにいるNPCほぼ全員がこちらを向く。
あまりにも馬鹿すぎる。
NPCがもう少し活躍してくれれば、このゲームの難易度への印象も大きく変わっていたかもしれない。
<総評>
普段はここで総評を書くところですが、このゲームはまだまだ未完成だと感じています。
そのため現時点での総評は書けません。もっともっと進化し、ゲームとして100%以上になるまで、このゲームを見守って行きたいと思います。
レッツ躍進!
ロジオンの評
「宣伝に見合う作品内容か。初作品を買う意義とは。」
フリーダムウォーズは記念すべきSCE製共闘ゲームの2作目である。
マスコットキャラクターのプロパくんやプロパガンダアイドルによる主題歌などは高校生~大学生くらいの年齢の人達狙い撃ちでこのゲームのプロデューサーが公言する「流行らせたい」と完全に合致する良い宣伝方法だと思った。
またそういう層を狙い撃ちにする事で俺の様に偏屈な「自称玄人ゲーマー」を完全無視する事は正しい。
俺の様なタイプのゲーマーに受けるゲーマー'sゲームを作ったところで所詮大人に行き遅れた身体の大きな精神的ホビットはコミュニティを広げるためのパワーをも持たず注文がうるさいだけである。
「流行らせたい」という目的があるなら確実に若者文化に溶け込まなければならない。
若い人の「面白い」の一声は周りも「面白い」に変える魔法の言葉である。
いつもゲームを流行させようと狙ったあざといCMは白けさせるものばかりだったが、今回ばかりはうまくやったなぁ、と舌を巻いた。
結果、そういった宣伝が功を成して、あの出来の体験版でもなんら売上には響かず見事初週18万という快挙を果たした。
今まで頑張って頑張ってやっと累計20万に届いてやっと喜んでいたのだから大したもの。
しかし宣伝の華やかさとは別に実際のゲーム内容はどうだっただろうか。
余談だが優勝の可能性すら報じていたワールドカップも蓋を開けてみれば日本チームは予選で全試合敗北だった。
あれは間違いなく日本チームの敗北ではあるが、それ以上に日本チームの各選手の現状を無視して経済効果を優先した話題先行の報道の敗北ではなかっただろうか。
大事なのは結果そのものではなく、結果から逆算して現状を冷静に振り返る事である。
フリーダムウォーズの場合、見事2週目にして23万本というSCEとしては勝利を収めているものの、大事なのはその数字に浮かれる事でも発売前の熱狂に飲まれる事なくゲームがどういう面白さでどういう質であったかという事を振り返り自分がどう思ったかに従うべきである。
やっと長い能書きを終えて偏屈なゲーマーが本題を始める。
【難易度】
1.操作性
このゲームは荊による移動やドラッグダウン、溶接、アイテムの使用、武器の切り替えなど他のこの手のアクションゲームより多少やることが多く、携帯機ということも相まって操作はやや複雑であり、討鬼伝やゴッドイーターに比べて瞬間的な快感を得るまでには多少の時間を要する。
これは良い悪いの問題ではなく、ゲームによって快感に辿りづくまでの道筋が違う、という話しである。
もし、難しい操作そのものが受け付けないが、手っ取り早い快感は得たいというなら素直に別のゲームを遊ぶのが賢明
操作性で一つ不便に感じる点を挙げるとすればVitaというハードなのにタッチでアイテムを使用できない事である。これにおりボタンに回復を割く事になり操作が面倒になっている。
2.ゲームそのもの難易度
・味方AI
はっきり言うと馬鹿である。
アブダクターの簡単なジャンプ攻撃も避けないしプレイヤーが乗り越えられるバリケードを乗り越える事もしない。
なのでベアトリーチェが颯爽と市民を奪還していく姿を見ると、何故そこだけ滅茶苦茶頭がよくなるんだ、という気もする。
しかし難易度の事を考えた時、余りに味方AIが賢すぎると「どうせ助けてくれるでしょ~」といった考えになり戦闘に緊張感が生まれなくなる事も確かである。
優秀過ぎず馬鹿過ぎず、そんな人間らしい不正確なAIを作ることは難しいのかもしれない。
・敵咎人
最も理不尽と呼ばれる要素の一つだが、ゲームがうまくなってくるとこれから実装される対人で自分がどういう風に立ち回るかの練習が出来る良い相手である。
この先NPCの敵咎人より強い咎人などは対人で吐きたくなるほどでてくると思うのでこのレベルで問題はない。
・アブダクター
フィールドに強い或いは硬いだけのアブダクターを単に複数置いただけのボランティア内容は何も工夫を感じない。
製品版では「拠点制圧」「奪還」「アブダクター誘導」など様々な目的がバランス良く収録されているのかと思ったが、後半のほとんどは複数のアブダクターを置いた、ただ難しいだけで面白くもなんともない戦いばかりである。
後述するイベントの配置などもそうだがボランティアの並びやその内容に全く練り込みがない。
・高難度路線
モンスターハンターをマルチプレイアクション系最大級の難易度とすると、以降の同ジャンルの作品は下降線を描き続けてきたが、久々にトップクラスの難しさ。
難易度が簡単でこちらばかりが気持ちがいいと、討鬼伝やGEBの様に単に殴って終わってしまうゲームになりがちで眠たいため、このゲームで改めて難易度が大事かを実感。
ただ上記で述べたとおり難しさの提案に工夫が足りないし、難易度を乗り越えようと思う動機設定に問題があると感じる。
「難易度が高くて難しい」は、ただたんにゲームが難しいというだけではなく、「様々な理由がつもりにつもって結果難易度が高くて難しい、自分にはクリア出来ない」に至るのであると考える。
我ながら釈迦に説法だとは思う。
・難易度を乗り越えるために必要だった動機設定1:敵と武器
言うまでもなくフリーダムウォーズはマルチプレイアクションというジャンルでは後発中の後発であるわけで、このジャンルを渡り歩いている人にとって違和感を抱かざるを得ないのは敵の種類、或いは敵のデザインである。
例えば名作アニメ映画「天空の城ラピュタ」がゲーム化されたとして、そのゲームがほぼ初めから終わりまで微妙にパーツや色の違う巨神兵と戦わされる内容だったら多くの人はやる気が起きないだろうと思う。
フリーダムウォーズにはそういうところがあって、似たような形状の人工アブダクターの足の本数が違ったり肩のパーツが違ったり色が微妙に違ったり、ほぼそういうのばかりである。
その余りのデザインの少なさは結果的にストーリーの展開にまで影響を与えているものである。
だから、プレイしている皆さんなら既にご存知の通りゲーム序盤でコウシンという格好良い天獄アブダクター(所謂大ボス)が襲撃しにくるシーンは、これから先どんな天獄アブダクターが待っているのだろうというわくわくに満ちていたし、実際そうなってほしかった。
わくわくに満ちていて、まだこれからだろ?と思っているうちに終わってしまうのである。
このバリエーションの少なさでは難易度その物を目的として頑張れる人ならともかく、難易度が上がって行くにつれて解放されていく新しさみたいなものを求める人にとっては動機を保つのが難しいだろう。
武器もアブダクターの数と同じで進化しても色が違う、くらいの変化しかない。
また上級武器のレベル後半の素材はオンラインで配信される天獄ボランティアでしか入手できないという危険な状態である。
・難易度を乗り越えるために必要だった動機設定その2:攻撃のエフェクトとモーション
体験版で最も気になったのはこの点である。
発売前の情報では武器がグレードアップするとともにエフェクトも変わっていくというようなものも聞いたがそんな事はない。
特に近接武器の演出は同ジャンルの他タイトルのそれと比較した時、最低レベルである。
まず動きは軽いが重みがなくエフェクトも効果音も軽い。大剣に至っては動きの足りないアニメを見ているようにぎこちない。
討鬼伝ほどの演出はいらないがGE2ほどの演出がほしいと思っても贅沢ではないと思う。
「俺はこの攻撃のためだけにこのゲームやってんだ!」
というような要素がどの武器にも欲しい。
【戦闘】
1.明確な目的と明確な勝ち要因
攻撃ボタンを押していたら勝っていた、という戦闘ではなく、あれをやってこれをこうしたから勝つことができた、という勝ち要因明確な戦闘は魅力の一つ。
荊を駆使して高所や地上を行ったり来たりするアクションの工夫は共闘ゲームの中では随一である。
しかし難易度の項目でも述べたとおりこのゲームには多彩な目的(拠点制圧・アブダクター誘導など)があるのにゲーム中で使われる目的のほとんどは奪還か討伐である。もっと多彩な目的を配置すべきである。
2.武器とアクション
フリーダムウォーズの戦闘行動の中で最も特徴的なのはドラッグダウンや溶接、荊アクションだと思うが、近接武器の特徴付けは溶接の出来る小剣以外は薄い。
特に大剣は本当に動作の遅いだけの武器で、例えばその長い刀身を使って防御ゲージ分銃撃を防御しながら前に進めるとか、咎人の背後から攻撃したら性能問わず一撃死させられるとか、何でもいいけどフリーダムウォーズならではの要素が必要だと感じる。
小剣以外の近接武器はとりあえず用意したという感じ。
またNPCだけが使えるナックルもプレイヤーに使わしてほしかった。
【戦闘以外のゲームシステム】
1.ブースター
スタートが極端に不自由な性能のキャラクターからはじまるため回避性能や移動速度を上昇出来るのは面白い。
ただ極端なキャラ作りはできないためそこまで幅はでない。
発展のしようによっては多彩のキャラクター作りが出来そうな気がする。
2.プラント
賛否両論あるであろう武器やアイテムを生産するのにリアル時間がかかるというプラントシステム。
(大体、医療・補助アイテムなら4分。武器生産なら8分くらい。ブースター生産なら35分くらい)
一見、武器やアイテムを生産している間にボランティアをこなす、という問題ないシステムに思える。まして市民を使えば大幅に時間短縮可能である。
しかし万人向けかと考えるとそうではない。
暇な時間が長い時には小休憩をしたり他ゲーのDLCをダウンロードしたり出来るだろうが、
時間のない中やっとゲームをプレイする時間を作った人にとっては煩わしいだけだろう。
ソーシャルゲームの場合、一つの施設を作るのに高レベルともなると4時間、8時間、長くて24時間もかかったりすることもあるわけだが、極々一般的な人には一定の労働時間があり、プレイヤーがゲームをしてない時間の事を考えて設計されたものだからソシャゲーは苦にならないのであり、今家庭用ゲームのためにばっちり時間を割けますよ、という人にとっては全く合わないシステムだと思う。
だからこそ時間短縮を出来る市民がいるんじゃないかと言われるとその通りではあるが、時間短縮する市民を集めるために時間を浪費するというのは、う~んという感じである。
【グラフィック】
1.キャラクタークリエイト
このゲームで唯一完全である部分はキャラクタークリエイトである。
等身の高いキャラから低いキャラまで自在であり、また妙なアニメ臭さ、或いはその逆のバタ臭さもなく、色合いはマットで上品。全てが丁度良く素晴らしい。
全てのゲームのキャラクタークリエイトの中で最高であると言ってしまおう。
欲を言えばあごと眉の位置をいじれれば!と思うのは贅沢な悩みである。
二次元キャラに本気で恋出来る人間を半ば神話上の生物の様に眺めていたものの、今では自分が神話である。
とにかく、このゲームのキャラクタークリエイトは素晴らしい!
【物語】
1.物語の側面から見た権利解放システム
マップショートカットが使えない序盤、ただでさえ短くないロード時間を挟む同じところを行ったりきたりの最初のお使いイベントの連続は苦痛でしかない。
序盤イベントこそ序盤用のボランティアが必要である。
また、最初の連続したお使いでウンザリすると、物語を進めるためだけの最低限のマップ移動に抑えようとしがちだが、キャラクターのサブイベントを見落とす可能性があるのでそういうのが気になる人は注意が必要である。
2.物語
ゴッドイーターバースト、ゴッドイーター2、と本作のシナリオライターは恐らく全て同じ人である。
しかしゴッドイーターバーストの丁寧な伏線回収や物語の展開を考えるとゴッドイーター2は無理矢理伏線を潰してしまい、フリーダムウォーズの場合は、完全版をだす事を開き直ったかのようにほぼ全ての伏線を未回収である。
また、アブダクターの数がそもそも少ない事に引っ張られた感があり、ダイナミックなストーリー展開は初の天獄アブダクターであるコウシンが登場したシーンとラスボスの展開のみであると断言できる。
【全ての問題を解決するはずだったオンラインマルチと最も残念な点】
オンラインマルチを実装しない利点は二つくらいある。
Vita持ってる人に、このゲーム一緒にやろうよ、と呼びかけるきっかけになる。
或いは高難易度がたたってVita持ってない人にも、おい!これ買って一緒にやろうってことになるかもしれない。
しかし、もし最初からオンラインマルチが実装されていたらプレイヤー同士で今みたいな争いは起こらなかったのではないか、と俺は思う。
オンラインがなかったばっかりに悪目立ちする項目は以下のものである。
・伏線未回収の物語
・味方AIが役に立たない状態での難度の高い複数アブダクター戦
・アブダクターの種類の少なさ
・武器の種類の少なさ
・ボランティアの種類の少なさ
これら全てを補うのが無限に競う事の出来る8vs8のプレイヤー同士のオンラインバトルである。
とりあえずここさえあったら、難易度に不満を覚える人が頭ごなしに叩かれたりする事はなく、ボリューム不足をオンラインマルチで補う事が出来たのである。
斬新なゲームシステムを提示するのが精一杯で他を未完成で発売せざるを得なかったならオンラインマルチこそ最初っからとは言わずともストーリーをクリアするくらいまでにオンラインマルチは実装べきだったと感じる。
今、フリーダムウォーズは文字通り話題先行の宣伝を行った結果、それに比例しないゲーム内容により
ゲーム擁護派とゲーム否定派とに分かれ争いが起こってしまっている。
これはゲーム運営側にとって多くの損失である。
上手くいってないプレイヤーが上手いプレイヤーに「お前が下手なだけ」「こうすればいいのにそれをしないお前が悪い」と言わんばかりの事を言われたらゲームを嫌いになってしまうものもいるだろう。
現にゲームの難易度に参ってるところに更に信者パンチを食らい、もう2度とフリーダムウォーズなんかやりたくない、という人は散見された。
俺が言いたいのは難易度そのものが問題なのではなく難易度を乗り越えるための動機の少なさや、このオンラインマルチの遅い実装が「難易度理不尽問題」を加速させているという事である。
オンラインマルチが実装されればその高い競技性も相まって面白くなりそうであるために今のプレイヤー同士の争いはただただ残念である。
これは運営・開発が招いてしまった事なのだ。
【総評】
アクション、武器の数、練り込みの足らない難度、アブダクターの数とそれに比例した完全版前提の未完成なストーリー、と全てに於いて前例未満且つ未完成の1作目。
いくら昨今のゲーム制作が厳しいとはいえ不満がでるのは当然の出来。
売上こそ素晴らしいスタートをきったが、次の完全版ではよっぽどの出来じゃないと大きく数字は落とすと思う。
また、マルチプレイアクションのゲームは前例が沢山あるのだから、気持ちがいいと思えるアクションの基本的な部分くらいはしっかりしていてほしかった。
こういう作品を1作目に出されてしまうと、1作目を買う意義とはなんなのか、がかなり揺らいでしまう作品。
完全版の方がクオリティが高い、完全版を買った方が得、という状況が続く中で、1作目を買う意義とはなんですか?
その疑問にゲーム内容で応えてほしい。
上記の事をまとめるとオンラインマルチや完全版がくるまでこのゲームを第3者に薦めるのはかなり厳しい出来である。
しかし
・TPS+狩りゲーの組み合わせ
・高難度路線
・競技性の高い複数の目的を持った従来のマルチプレイアクションゲームとは異なる戦闘
・一早く対人要素を取り込んだオンラインマルチ
・対人と相性のいいハック&スラッシュ要素
・クオリティの高いキャラクタークリエイト
などゲームシステムは向いてる方向全てが正解。
このゲームはゲームシステム主導のゲーマーのためのゲームでありながらマルチプレイアクション初心者も勝利に導く、それが恐らく運営開発の意図する本来の目的であろう。
これから迎えるであろう「協力を内包した高い競技性のあるゲームシステム」を備えつつあり、高い期待をせざるを得ない。
だから余計にこのゲームが本来だせた1作目の内容より低いクオリティで世にでている事は分かってほしいし、更にこのゲームが他のマルチプレイアクションと比べてもゲームシステム面で高い将来性を秘めている事にもっと自信を持ってほしい。
次はプレイヤー同士がゲームのクオリティについて喧嘩しなくていいような
ファンが開発の代わりに言い訳をしなくていいようなそんなフリーダムウォーズを待っています。
ロジオン
「宣伝に見合う作品内容か。初作品を買う意義とは。」
フリーダムウォーズは記念すべきSCE製共闘ゲームの2作目である。
マスコットキャラクターのプロパくんやプロパガンダアイドルによる主題歌などは高校生~大学生くらいの年齢の人達狙い撃ちでこのゲームのプロデューサーが公言する「流行らせたい」と完全に合致する良い宣伝方法だと思った。
またそういう層を狙い撃ちにする事で俺の様に偏屈な「自称玄人ゲーマー」を完全無視する事は正しい。
俺の様なタイプのゲーマーに受けるゲーマー'sゲームを作ったところで所詮大人に行き遅れた身体の大きな精神的ホビットはコミュニティを広げるためのパワーをも持たず注文がうるさいだけである。
「流行らせたい」という目的があるなら確実に若者文化に溶け込まなければならない。
若い人の「面白い」の一声は周りも「面白い」に変える魔法の言葉である。
いつもゲームを流行させようと狙ったあざといCMは白けさせるものばかりだったが、今回ばかりはうまくやったなぁ、と舌を巻いた。
結果、そういった宣伝が功を成して、あの出来の体験版でもなんら売上には響かず見事初週18万という快挙を果たした。
今まで頑張って頑張ってやっと累計20万に届いてやっと喜んでいたのだから大したもの。
しかし宣伝の華やかさとは別に実際のゲーム内容はどうだっただろうか。
余談だが優勝の可能性すら報じていたワールドカップも蓋を開けてみれば日本チームは予選で全試合敗北だった。
あれは間違いなく日本チームの敗北ではあるが、それ以上に日本チームの各選手の現状を無視して経済効果を優先した話題先行の報道の敗北ではなかっただろうか。
大事なのは結果そのものではなく、結果から逆算して現状を冷静に振り返る事である。
フリーダムウォーズの場合、見事2週目にして23万本というSCEとしては勝利を収めているものの、大事なのはその数字に浮かれる事でも発売前の熱狂に飲まれる事なくゲームがどういう面白さでどういう質であったかという事を振り返り自分がどう思ったかに従うべきである。
やっと長い能書きを終えて偏屈なゲーマーが本題を始める。
【難易度】
1.操作性
このゲームは荊による移動やドラッグダウン、溶接、アイテムの使用、武器の切り替えなど他のこの手のアクションゲームより多少やることが多く、携帯機ということも相まって操作はやや複雑であり、討鬼伝やゴッドイーターに比べて瞬間的な快感を得るまでには多少の時間を要する。
これは良い悪いの問題ではなく、ゲームによって快感に辿りづくまでの道筋が違う、という話しである。
もし、難しい操作そのものが受け付けないが、手っ取り早い快感は得たいというなら素直に別のゲームを遊ぶのが賢明
操作性で一つ不便に感じる点を挙げるとすればVitaというハードなのにタッチでアイテムを使用できない事である。これにおりボタンに回復を割く事になり操作が面倒になっている。
2.ゲームそのもの難易度
・味方AI
はっきり言うと馬鹿である。
アブダクターの簡単なジャンプ攻撃も避けないしプレイヤーが乗り越えられるバリケードを乗り越える事もしない。
なのでベアトリーチェが颯爽と市民を奪還していく姿を見ると、何故そこだけ滅茶苦茶頭がよくなるんだ、という気もする。
しかし難易度の事を考えた時、余りに味方AIが賢すぎると「どうせ助けてくれるでしょ~」といった考えになり戦闘に緊張感が生まれなくなる事も確かである。
優秀過ぎず馬鹿過ぎず、そんな人間らしい不正確なAIを作ることは難しいのかもしれない。
・敵咎人
最も理不尽と呼ばれる要素の一つだが、ゲームがうまくなってくるとこれから実装される対人で自分がどういう風に立ち回るかの練習が出来る良い相手である。
この先NPCの敵咎人より強い咎人などは対人で吐きたくなるほどでてくると思うのでこのレベルで問題はない。
・アブダクター
フィールドに強い或いは硬いだけのアブダクターを単に複数置いただけのボランティア内容は何も工夫を感じない。
製品版では「拠点制圧」「奪還」「アブダクター誘導」など様々な目的がバランス良く収録されているのかと思ったが、後半のほとんどは複数のアブダクターを置いた、ただ難しいだけで面白くもなんともない戦いばかりである。
後述するイベントの配置などもそうだがボランティアの並びやその内容に全く練り込みがない。
・高難度路線
モンスターハンターをマルチプレイアクション系最大級の難易度とすると、以降の同ジャンルの作品は下降線を描き続けてきたが、久々にトップクラスの難しさ。
難易度が簡単でこちらばかりが気持ちがいいと、討鬼伝やGEBの様に単に殴って終わってしまうゲームになりがちで眠たいため、このゲームで改めて難易度が大事かを実感。
ただ上記で述べたとおり難しさの提案に工夫が足りないし、難易度を乗り越えようと思う動機設定に問題があると感じる。
「難易度が高くて難しい」は、ただたんにゲームが難しいというだけではなく、「様々な理由がつもりにつもって結果難易度が高くて難しい、自分にはクリア出来ない」に至るのであると考える。
我ながら釈迦に説法だとは思う。
・難易度を乗り越えるために必要だった動機設定1:敵と武器
言うまでもなくフリーダムウォーズはマルチプレイアクションというジャンルでは後発中の後発であるわけで、このジャンルを渡り歩いている人にとって違和感を抱かざるを得ないのは敵の種類、或いは敵のデザインである。
例えば名作アニメ映画「天空の城ラピュタ」がゲーム化されたとして、そのゲームがほぼ初めから終わりまで微妙にパーツや色の違う巨神兵と戦わされる内容だったら多くの人はやる気が起きないだろうと思う。
フリーダムウォーズにはそういうところがあって、似たような形状の人工アブダクターの足の本数が違ったり肩のパーツが違ったり色が微妙に違ったり、ほぼそういうのばかりである。
その余りのデザインの少なさは結果的にストーリーの展開にまで影響を与えているものである。
だから、プレイしている皆さんなら既にご存知の通りゲーム序盤でコウシンという格好良い天獄アブダクター(所謂大ボス)が襲撃しにくるシーンは、これから先どんな天獄アブダクターが待っているのだろうというわくわくに満ちていたし、実際そうなってほしかった。
わくわくに満ちていて、まだこれからだろ?と思っているうちに終わってしまうのである。
このバリエーションの少なさでは難易度その物を目的として頑張れる人ならともかく、難易度が上がって行くにつれて解放されていく新しさみたいなものを求める人にとっては動機を保つのが難しいだろう。
武器もアブダクターの数と同じで進化しても色が違う、くらいの変化しかない。
また上級武器のレベル後半の素材はオンラインで配信される天獄ボランティアでしか入手できないという危険な状態である。
・難易度を乗り越えるために必要だった動機設定その2:攻撃のエフェクトとモーション
体験版で最も気になったのはこの点である。
発売前の情報では武器がグレードアップするとともにエフェクトも変わっていくというようなものも聞いたがそんな事はない。
特に近接武器の演出は同ジャンルの他タイトルのそれと比較した時、最低レベルである。
まず動きは軽いが重みがなくエフェクトも効果音も軽い。大剣に至っては動きの足りないアニメを見ているようにぎこちない。
討鬼伝ほどの演出はいらないがGE2ほどの演出がほしいと思っても贅沢ではないと思う。
「俺はこの攻撃のためだけにこのゲームやってんだ!」
というような要素がどの武器にも欲しい。
【戦闘】
1.明確な目的と明確な勝ち要因
攻撃ボタンを押していたら勝っていた、という戦闘ではなく、あれをやってこれをこうしたから勝つことができた、という勝ち要因明確な戦闘は魅力の一つ。
荊を駆使して高所や地上を行ったり来たりするアクションの工夫は共闘ゲームの中では随一である。
しかし難易度の項目でも述べたとおりこのゲームには多彩な目的(拠点制圧・アブダクター誘導など)があるのにゲーム中で使われる目的のほとんどは奪還か討伐である。もっと多彩な目的を配置すべきである。
2.武器とアクション
フリーダムウォーズの戦闘行動の中で最も特徴的なのはドラッグダウンや溶接、荊アクションだと思うが、近接武器の特徴付けは溶接の出来る小剣以外は薄い。
特に大剣は本当に動作の遅いだけの武器で、例えばその長い刀身を使って防御ゲージ分銃撃を防御しながら前に進めるとか、咎人の背後から攻撃したら性能問わず一撃死させられるとか、何でもいいけどフリーダムウォーズならではの要素が必要だと感じる。
小剣以外の近接武器はとりあえず用意したという感じ。
またNPCだけが使えるナックルもプレイヤーに使わしてほしかった。
【戦闘以外のゲームシステム】
1.ブースター
スタートが極端に不自由な性能のキャラクターからはじまるため回避性能や移動速度を上昇出来るのは面白い。
ただ極端なキャラ作りはできないためそこまで幅はでない。
発展のしようによっては多彩のキャラクター作りが出来そうな気がする。
2.プラント
賛否両論あるであろう武器やアイテムを生産するのにリアル時間がかかるというプラントシステム。
(大体、医療・補助アイテムなら4分。武器生産なら8分くらい。ブースター生産なら35分くらい)
一見、武器やアイテムを生産している間にボランティアをこなす、という問題ないシステムに思える。まして市民を使えば大幅に時間短縮可能である。
しかし万人向けかと考えるとそうではない。
暇な時間が長い時には小休憩をしたり他ゲーのDLCをダウンロードしたり出来るだろうが、
時間のない中やっとゲームをプレイする時間を作った人にとっては煩わしいだけだろう。
ソーシャルゲームの場合、一つの施設を作るのに高レベルともなると4時間、8時間、長くて24時間もかかったりすることもあるわけだが、極々一般的な人には一定の労働時間があり、プレイヤーがゲームをしてない時間の事を考えて設計されたものだからソシャゲーは苦にならないのであり、今家庭用ゲームのためにばっちり時間を割けますよ、という人にとっては全く合わないシステムだと思う。
だからこそ時間短縮を出来る市民がいるんじゃないかと言われるとその通りではあるが、時間短縮する市民を集めるために時間を浪費するというのは、う~んという感じである。
【グラフィック】
1.キャラクタークリエイト
このゲームで唯一完全である部分はキャラクタークリエイトである。
等身の高いキャラから低いキャラまで自在であり、また妙なアニメ臭さ、或いはその逆のバタ臭さもなく、色合いはマットで上品。全てが丁度良く素晴らしい。
全てのゲームのキャラクタークリエイトの中で最高であると言ってしまおう。
欲を言えばあごと眉の位置をいじれれば!と思うのは贅沢な悩みである。
二次元キャラに本気で恋出来る人間を半ば神話上の生物の様に眺めていたものの、今では自分が神話である。
とにかく、このゲームのキャラクタークリエイトは素晴らしい!
【物語】
1.物語の側面から見た権利解放システム
マップショートカットが使えない序盤、ただでさえ短くないロード時間を挟む同じところを行ったりきたりの最初のお使いイベントの連続は苦痛でしかない。
序盤イベントこそ序盤用のボランティアが必要である。
また、最初の連続したお使いでウンザリすると、物語を進めるためだけの最低限のマップ移動に抑えようとしがちだが、キャラクターのサブイベントを見落とす可能性があるのでそういうのが気になる人は注意が必要である。
2.物語
ゴッドイーターバースト、ゴッドイーター2、と本作のシナリオライターは恐らく全て同じ人である。
しかしゴッドイーターバーストの丁寧な伏線回収や物語の展開を考えるとゴッドイーター2は無理矢理伏線を潰してしまい、フリーダムウォーズの場合は、完全版をだす事を開き直ったかのようにほぼ全ての伏線を未回収である。
また、アブダクターの数がそもそも少ない事に引っ張られた感があり、ダイナミックなストーリー展開は初の天獄アブダクターであるコウシンが登場したシーンとラスボスの展開のみであると断言できる。
【全ての問題を解決するはずだったオンラインマルチと最も残念な点】
オンラインマルチを実装しない利点は二つくらいある。
Vita持ってる人に、このゲーム一緒にやろうよ、と呼びかけるきっかけになる。
或いは高難易度がたたってVita持ってない人にも、おい!これ買って一緒にやろうってことになるかもしれない。
しかし、もし最初からオンラインマルチが実装されていたらプレイヤー同士で今みたいな争いは起こらなかったのではないか、と俺は思う。
オンラインがなかったばっかりに悪目立ちする項目は以下のものである。
・伏線未回収の物語
・味方AIが役に立たない状態での難度の高い複数アブダクター戦
・アブダクターの種類の少なさ
・武器の種類の少なさ
・ボランティアの種類の少なさ
これら全てを補うのが無限に競う事の出来る8vs8のプレイヤー同士のオンラインバトルである。
とりあえずここさえあったら、難易度に不満を覚える人が頭ごなしに叩かれたりする事はなく、ボリューム不足をオンラインマルチで補う事が出来たのである。
斬新なゲームシステムを提示するのが精一杯で他を未完成で発売せざるを得なかったならオンラインマルチこそ最初っからとは言わずともストーリーをクリアするくらいまでにオンラインマルチは実装べきだったと感じる。
今、フリーダムウォーズは文字通り話題先行の宣伝を行った結果、それに比例しないゲーム内容により
ゲーム擁護派とゲーム否定派とに分かれ争いが起こってしまっている。
これはゲーム運営側にとって多くの損失である。
上手くいってないプレイヤーが上手いプレイヤーに「お前が下手なだけ」「こうすればいいのにそれをしないお前が悪い」と言わんばかりの事を言われたらゲームを嫌いになってしまうものもいるだろう。
現にゲームの難易度に参ってるところに更に信者パンチを食らい、もう2度とフリーダムウォーズなんかやりたくない、という人は散見された。
俺が言いたいのは難易度そのものが問題なのではなく難易度を乗り越えるための動機の少なさや、このオンラインマルチの遅い実装が「難易度理不尽問題」を加速させているという事である。
オンラインマルチが実装されればその高い競技性も相まって面白くなりそうであるために今のプレイヤー同士の争いはただただ残念である。
これは運営・開発が招いてしまった事なのだ。
【総評】
アクション、武器の数、練り込みの足らない難度、アブダクターの数とそれに比例した完全版前提の未完成なストーリー、と全てに於いて前例未満且つ未完成の1作目。
いくら昨今のゲーム制作が厳しいとはいえ不満がでるのは当然の出来。
売上こそ素晴らしいスタートをきったが、次の完全版ではよっぽどの出来じゃないと大きく数字は落とすと思う。
また、マルチプレイアクションのゲームは前例が沢山あるのだから、気持ちがいいと思えるアクションの基本的な部分くらいはしっかりしていてほしかった。
こういう作品を1作目に出されてしまうと、1作目を買う意義とはなんなのか、がかなり揺らいでしまう作品。
完全版の方がクオリティが高い、完全版を買った方が得、という状況が続く中で、1作目を買う意義とはなんですか?
その疑問にゲーム内容で応えてほしい。
上記の事をまとめるとオンラインマルチや完全版がくるまでこのゲームを第3者に薦めるのはかなり厳しい出来である。
しかし
・TPS+狩りゲーの組み合わせ
・高難度路線
・競技性の高い複数の目的を持った従来のマルチプレイアクションゲームとは異なる戦闘
・一早く対人要素を取り込んだオンラインマルチ
・対人と相性のいいハック&スラッシュ要素
・クオリティの高いキャラクタークリエイト
などゲームシステムは向いてる方向全てが正解。
このゲームはゲームシステム主導のゲーマーのためのゲームでありながらマルチプレイアクション初心者も勝利に導く、それが恐らく運営開発の意図する本来の目的であろう。
これから迎えるであろう「協力を内包した高い競技性のあるゲームシステム」を備えつつあり、高い期待をせざるを得ない。
だから余計にこのゲームが本来だせた1作目の内容より低いクオリティで世にでている事は分かってほしいし、更にこのゲームが他のマルチプレイアクションと比べてもゲームシステム面で高い将来性を秘めている事にもっと自信を持ってほしい。
次はプレイヤー同士がゲームのクオリティについて喧嘩しなくていいような
ファンが開発の代わりに言い訳をしなくていいようなそんなフリーダムウォーズを待っています。
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